海竜社
◎夫を亡くした後の一人暮らし
夫の三浦朱門氏を亡くし、一人暮らしになった。ところが、雄と雌の二匹の猫がやってきた。今や親ばかと化し、猫たちに一番いい場所は占領され、わがまま放題されても猫の自由さを面白がり、著者は新しい生活を受け入れ始めている。
◎作家の日常は変わらない
暮らしは決して淡々とはしていない。社会で起こる出来事は矛盾だらけである。日常の普通の暮らしの中に起こるさまざまな問題、矛盾。そこに意味を見つけ、より建設的示唆に富む智恵は著者の真骨頂である。
◎日常から救い上げる人生観
日常から、私たちが生きるためのヒントがそこかしこに垣間見える。人生に後悔は無意味だという。人生は二つの要素を持っている。先天的な部分と、自分で選択した部分。先天的な部分には後悔は利かない。後天的な部分を後悔してももう遅い。人は「その時」にすでに自分で選択した責任をもっているのだから、と。深い。
著者・訳者など:曽野綾子
ISBN:978-4-75931700-8
JAN:9789780000000